樹木医師の芝生の庭の作り方
はじめに
芝生の庭にすると、管理しなければいけませんが、見た目が美しいだけではなく、夏場の照り返しや夜間まで続く熱のこもりなどを抑えたり、メリットがあります。芝生の張り方はさほど難しくないので、チャレンジしてみませんか。
【コウライシバ・ノシバ】
コウライシバ・ノシバは苗を貼り付けて芝生を作ります。
芝苗は長方形(35×25㎝)10枚を一束でホームセンターで売っています。一束は1㎡です。
春の張り付け
・関東地方以西:3月中旬頃~6月中旬頃に張れば秋までに奇麗な芝生ができます。
・東北地方・高冷地:4月下旬以降が適期です。
*5月以降の張り付けは乾燥するので、頻繁な水やりが執拗です。
秋の張り付け
・関東地方以西:9月下旬まで可能。
・東北地方・高冷地:9月上旬まで可能です。
*芝生が休眠期に入るので奇麗な芝生になるのは、春以降です。
冬の張り付
・可能ですが、芝生の休眠期ですので、芝生が動かないように、四角を竹串で抑えたり、目土で覆うなどの、手間がかかります。
【張り付け場所:コウライシバ・ノシバ】
・日当たり良好な場所
*少なくとも、半日は日が当たる場所に張りましょう。
・水はけのよい場所
*雨降りの時、水たまりが出来なければOKです。粘土質などで土壌が悪い場所は表面に
砂を入れるなどし、水はけを良くする。
*砂で少しの勾配を作り、表面に水が溜まらないようにしましょう。
【貼り付ける場所が決まったら】
・除草作業
*スギナ等は地上部を取り除いても、地下茎が残ります「非選択性(散布後すぐに張り
付け可能)」な除草剤を散布するときれいに根まで枯れます。
・整地
*レーキなどで、整地します。深さ3~5㎝程度耕して、平らにします。土の塊や石を取
り除きましょう。
・床土
*極端に土が悪い場合は培養土などで土を改良します。
・排水対策
*雨が降って芝生の上に水たまりができないように、余分な水が芝の表面を流れて排水
されるように、水の流れをよく考慮して整地します。
【芝の張り方】
(条張り) (市松張り) (目地張り) (平張り)などがありますが、(目地張り) (平張り)が良いでしょう。
*張る位置をひもで目印を作れば奇麗に張れます。
・目地張り:芝と芝の間を3~5㎝すき間を作ります。レンガ積み模様にします。
*4月に張れば8月頃には全面が埋まります・
・平張り:隙間なく全面に張ります。
*芝生に隙間があると、目土や床土が雨で流されたり、雑草が発生したりします。平張
りをお勧めします。
【目土と水やり】
・張り終えたら「芝の目土(砂)」を 芝全体に1㎝厚で敷きます。
*ほうきを使って目土を入れるとまんべんなく入ります。砂が敷けたら、足で芝生をよ
く踏んで土となじませます。
・散水たっぷりと散水します。目土から芝の頭が見えるぐらいたっぷりと水をやります。
【張り付け後の管理】
芝が根を出し地面に定着するのは、約1ヶ月間。その間芝が乾燥しないように、頻繁に水やりをします。
植え付け後1週間後に化成肥料(N・P・K=10・10・10)などを1㎡当たり40g程度与えます。
まとめ
芝生の管理は夏場の水やり、伸びたら刈る、そして肥料です。それを繰り返すうちに芽の詰まった、草が生えにくい良い芝生になります。
コウライシバ・洋芝の特徴を書いています。参考にしてください。