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樹木医師の酸性雨がもたらす、アジサイや野菜への影響!!

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はじめに

アジサイの色が去年といろが変わることがありますが、やはり酸性雨が影響しているのでしょうか?

 

酸性雨

もともと、雨や雪などは、空気中の二酸化炭素や、硫化水素などの酸性物質を含む火山ガスなどを取り込んで、弱い酸性をもっていますが、人間活動による、工場や火力発電所、自動車などから出る酸性物質を、より多くの酸性を含んで、雨、雪などが地表に降ってくることを酸性雨といいます。

酸性雨は河川や湖、池を酸性化して魚を死なせるなど、生態系へ多くの影響をおよぼします。長年にわたり降り続けると森林の木は衰弱し、、木を枯らすこともありあす。

 

アジサイ

アジサイを庭に植えるには、乾燥地をさけ、水気のある場所に植えこみます。アジサイのほかにガクアジサイ、ベニガク、アマチャ、ミナズキ(ノリアジサイ)、シロアジサイ、西洋アジサイ(ハイドランジア)があります。 

 西洋アジサイ(ハイドランジア)は、鉢物でよく売られていますが、苗木をアジサイと同じ環境の所へ植えると、赤、桃、紫、白など各種の花が咲き、梅雨の憂うつな気持ちをなごませてくれます。それにアジサイのように土質によって花の色が変化することもなく、楽しみも倍加します。

アジサイの花の色は、土の酸度によって変わります。土が酸性に傾くと青色、アルカリ性に傾くと赤色やピンク色が強くなります。日本は雨が多いために、アルカリ性の成分が雨で流されて、土壌が酸性に傾きやすいのです。

赤やピンク色の花は、アルカリ性消石灰苦土石灰などを土に混ぜ、中性もしくは弱アルカリ性にした後、カリ分の多い肥料を与えます。

青い花の咲く品種には、硫安や過リン酸石灰などを与えて土壌を酸性にしたり、リン酸分の多い肥料を与えます。

予防は開花期間前に、土の酸度を調整します。毎年12月ごろに、肥料ほどこします。適切な土壌には整えておきます。

 土の酸度は、リトマス紙や市販されている酸度測定機を使って測定できますが、近くに生えている雑草である程度はわかります。オオバコ、カタバミ、スギナ、カヤツリグサ、ハハコグサキイチゴ、シロアカザは酸性の土壌を好みます。

 ※赤系の色(アルカリ性)は石灰資材などで酸性を中和します。

※ブルー系の色(酸性)は酸性のピ-トモスで酸性土壌にします。

 「庭木のお医者さん/野間豊 監修」の本を引用文献としました。

 

【野菜】

日本は雨が多いのでほとんどの土は酸性土壌です。野菜も酸性土壌では良く育ちません。

『酸性土壌に特に弱い野菜』

ホウレンソウ、キャベツ、タマネギ、エンドウ、レタス

『酸性土壌に弱い野菜』

キュウリ、ナス、カボチャ、ピーマン、ネギ、ニンジン

『酸性土壌にやや弱い野菜』

ジャガイモ、スイカ、トマト、ダイコン、サトイモ

『酸性土壌にやや弱い野菜』

サツマイモ、トウモロコシ

 ※苦土石灰などの石灰資材などで酸性を中和します。1平方メールあたり一握り(100g)ほどすき込みます。

 

まとめ

これからうっとうしい梅雨時期に入ります。ふと酸性雨のことが気になり、考えてみました。最近、日本では酸性雨は報道されませんが、大陸の西側に位置する日本。私は、少し気になります。