樹木医師が教える、必ず役に立つカメムシの予防と対策
はじめに
害虫とは人間や家畜、農作物などに有害をもたらす虫。
強烈な悪臭で知られる「カメムシ」手や服に臭いが付け
ば、洗っても中々臭いがとれませんよね。そんな「カメ
ムシ」は害虫なのでしょうか?害虫ならば、どの様に予
防すればいいのでしょうか?
敵を知る事で対処や対策も分かるはず。
【カメムシは何故悪臭を出す】
カメムシの成虫は中脚と後脚の間にある臭腺から悪臭を伴
う分泌液を放ちます。敵の攻撃など、外部からの刺激を受
けると悪臭を出します。捕食者に対しての防衛と仲間に対
して警報の役割を果たしていると考えられる。群れを作る
カメムシの場合は低濃度の集合フェロモンとして利用して
いる事が知られています。
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カメムシの分泌液は彼ら自身にとっても有害で、そのため
カメムシの体表は、飛散させた液が自身の体に沁み込まな
いように厚いセメント層で保護しています。瓶の中にカメ
ムシを入れ、臭いを出させて蓋をすると、自身の悪臭で死
んでしまうことがあります。
学者の中には臭いでカメムシの種類が分かる人もいるとか。
【カメムシの一年のサイクル】
〔4月~6月〕
マメ科などの植物に卵を産卵します。産卵後5~7日で孵化
する。
〔4月~7月〕
幼虫が発生し寄生植物を吸汁して成長していく。
ツル植物を成虫が吸汁する。
〔9月~11月〕
越冬場所を探しに暖かい場所を探しだします。
家に侵入したり、洗濯物に付いたりします。
*カメムシの種類によって違います
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集団で越冬するものが多く人家や小屋が越冬場所に選べばれ
る事も多くいです。漬物桶に逃げ込むと、食べられなくなり
ます。また、多数の雌の集団を一頭の雄が守るハーレムを作
る種類のカメムシもいます。
【カメムシは何を食べる?】
カメムシはストローの様な口を野菜や果物に差し込み吸汁
します。好んで吸汁するのは、ナス、ピーマン、トウモロ
コシ、などの野菜類。エダマメ、ダイズ、などの豆類。ミ
カン、レモン、ナシ、カキ、モモ、リンゴ、ブドウ、など
の果樹。なかには、蛾や蝶の幼虫に刺して体液を吸う種類
もいます。
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ムシ類を食用としています。
アフリカでは熱湯をかけ内臓を除去し匂いをなくしてから、よ
をそのまま、または加熱して調理に使う。種類によっては食後
に口の中に清涼感が広がるといいます。
【カメムシの被害】
業被害が出るほど。
カメムシは伝染病などを媒介する種類はいないもの分泌物が皮
膚炎を引き起こす種類もいます。
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生物農薬として利用するための研究が進んでいます。
【カメムシの対策と予防】
カメムシはわずか2~3mmの狭い隙間があれば屋内に入っ
てきます。窓のサッシに隙間テープを張ったりピレスロイド
系の忌避剤を窓ガラスや網戸等にスプレーして予防。
神経の伝達作用をするオクトパミンの働きを瞬時に止めて、
食品にも使用されている、有効成分のベンジンアルコールで
とどめをさします。殺虫成分を使用して無いので洗濯物や布
団に使用でき、また速効性のドライミストですぐに乾く。
この様な便利な、忌避剤、駆除剤を使用して対策や予防しま
しょう。
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カメムシを捕食する天敵(カマキリや鳥など)はいますが、毎年
秋頃に大量発生しています。越冬場所を求めてやって来る。カ
メムシを9月頃から忌避剤などでしっかりと予防しましょう。
まとめ
私の作業もカメムシの越冬場所になています。樹木の養生に使
用する「ドンゴロス」「毛布」などに隠れています。
寒さに弱いカメムシに、近年の温暖化や暖冬は生息エリアを拡
大する絶好のチャンスです。
害虫、益虫のカテゴリーはあくまで個々の人間と生物の相互作
用で決ますが、利害関係を表すもので絶対的なものでないです。
今現在は、カメムシを害虫と判断している人が多いと思います。
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